2018年『マレビトの通り道』

【テーマ】「マレビトの通り道」

「私の考へるまれびとの原の姿を言へば、神であつた。第一義に於ては古代の村々に、海のあなたから時あつて來り臨んで、其村人どもの生活を幸福にして還る靈物を意味して居た。」(折口信夫「國文學の發生(第三稿)」より)
九州北部に位置し、東に福岡市、西に唐津市に挟まれた糸島は、海峡を挟んで朝鮮半島や中国大陸と近く、古くから大陸との窓口として繁栄してきました。かつて松末村と呼ばれた糸島芸農の開催地には、唐津街道が東西に伸びています。
古来からその道を、海の向こうから渡ってきた人々が歩いていたことでしょう。そして現在も、世界各地からアーティストがこの地を訪れ、滞在し、同じ道を歩いているのです。
民俗学者の折口信夫は、マレビト(稀人・客人)を、海の彼方から村人の生活を幸福にして帰る霊(みたま)を意味すると言いました。だとすれば、この地を訪れるアーティストは、マレビトなのかもしれません。いや、アートと出会うために来る客人もまた、マレビトなのかもしれません。
そこは、マレビトが訪れ、出会い、帰っていく道。過去から未来につづく「マレビトの通り道」なのです。

【会期】2018年10月 20(土)・21(日)・27(土)・28(日)

【時間】11:00〜17:00

【入場料】1,000円(小学生以下無料)

【会場】糸島市二丈松末、深江地区

【トークゲスト】櫛野 展正(クシノテラス主宰、アウトサイダー・キュレーター)

【参加アーティスト】
藤 浩志、廣末 勝己、鈴木 淳、渭東 節江、江上 賢一郎、遠藤 文裕、小瀬 泉、河合 拓始、黒崎 加津美、Studio Kura、ユニット・SOW(小泉祐貴子・片山雅史)、Studio Kura絵画造形教室、Peiqi Zhang、Chia-Hui Chen、牧園 憲二、Aurora Solberg、Ben Harb、Corinne Caro、Jinhee Jeon、Jolene Yeo、Nikki Lam、Saga Unnsteinsdottir、The Creator、Yin Yue Chan

【作品上映・トーク】
藤井 光+安岐 理加、曽我 英子、 Higashikara、uzumaki(大澤 寅雄・手塚 夏子)、神山 孝史、寺江 圭一朗、Daniel Stubenvoll、Hiwa K、Yuri An

【継続展示】平川 渚

【イベント】
●全日
・芸農SHOP、芸農マルシェ
●10月20日(土)
・オープニングツアー
・Chia-Hui Chenパフォーマンス「パンの軌跡」
・河合拓始パフォーマンス「イなりかぶら」
・コラボお茶会(茶道家・岡松裕子×平川渚 作品)
・マレビトシネマ ※ナイトプログラム(展覧会終了後)
●10月21日(日)
・Chia-Hui Chenパフォーマンス「パンの軌跡」
・ジャズすきもの会 稲荷ライブ
●10月27日(土)
・うみかえるみんなのマルシェ
・Chia-Hui Chenパフォーマンス「パンの軌跡」
・廣末勝己トーク「感じるイコール命を開く」
・芸農トーク:岡健太郎さん(OKAFARM)
・マレビトシネマ ※ナイトプログラム(展覧会終了後)
●10月28日(日)
・河合拓始パフォーマンス「イなりかぶら」追加公演
・Chia-Hui Chenパフォーマンス「パンの軌跡」
・櫛野展正(アウトサイダー・キュレーター )トーク
・小瀬泉パフォーマンス「ヴォイスソロのための組曲“The (Love) Songbook”(2016)」
・芸農オークション

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