artistartseventnewsotherstaff特集芸×農

宮田君平パフォーマンス:one arrow

展示作家、宮田君平の紹介です。

芸術祭第一回目から参加している宮田君平さんは、福岡を活動拠点としている日本の美術家です。
美術関係の設営を中心に世界を飛び回り、様々なアーティスト達の制作現場に立ち会っているというバックグラウンドを持つ作家でもあります。

第一回目の芸術祭では糸島の二丈地区という、田園の広がる生活圏で芸術祭を行うことへの違和感を、ホワイトキューブのミニチュアを畑に建てるということで表現した君平さん。

宮田君平/Gallery on stilts 高床式ホワイトキューブ(2012年)
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ホワイトキューブと言えば美術館や画廊の展示空間を差す美術用語。
美術作品を飾ることを前提に、フラットな真っ白い壁に囲まれた空間は、ニュートラルに展示作品と向き合える場所でもあります。
そんなホワイトキューブを、高床式倉庫のような形にして自然を舞台とする糸島芸農に建てた君平さん。 更に作品であるホワイトキューブにはガラス戸が貼られていて中に入る事ができず、その空間を外から眺める事しか出来ません。

「共感」が溢れる時代に、そんな風にストレートに「違和感」を表現しました。

二年前の芸術祭当時で若干30歳。
若手アーティストの少々とがったその感性は、糸島の長閑な風景の中で開催する第一回目の芸術祭に対し、内省的な疑義を投げかけているようで、個人的には一番印象に残る作品となりました。

今年は逆に糸島芸術祭のテーマである「稲荷」という、汎用的でありながら、どう接したらいいのか難しい命題を、パフォーマンスと展示で具現化している唯一の作家でもあります。

期間中、スイスでの仕事の合間に制作された弓矢を用い、稲荷の山中手前、杉林が広がる大広間で一日一矢、矢を放つパフォーマンス。
それはほんの一瞬の出来事です。

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彼のごくごく私的な神事であるのか、はたまた権九郎稲荷神との対話になるのか、楽しみな作品です。

 

※アーティスト宮田君平による矢を射るパフォーマンスです。自身で作った矢を自作の的へ向けて1 日1本ずつ放ちます。

期日:10月11(土)12(日)13(月・祝)18(土)19(日)
時間:13:00~※5分程度
場所:第三会場 稲荷山ゾーン

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宮田君平(Miyata, Kumpei)

美術家 (Artist) / 日本 (Japan)

美術とそれを取り巻く多様な状況と関わる中で、ものを作ったり悩んだり飛んだり跳ねたり泳いだりしている。

In my interactions with many different scenarios surrounding the art world, I’m always making something, struggling about something, jumping about something and swimming through something.